北海道・知床沖、観光船「KAZUⅠ(カズワン)」浸水事故の被害者の一人は、東京都葛飾区の加藤七菜子(かとうななこ)ちゃん(3)です。
加藤七菜子ちゃんは24日午後11時10分、知床岬灯台から東約14.5キロの海上で巡視船によって救助されましたが、その後死亡が確認されました。
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加藤七菜子ちゃん(東京都葛飾区)「小柄なかわいらしい年少さん」

3歳の加藤七菜子ちゃんは、両親と一緒に東京・葛飾区から北海道を訪れ、観光船に乗っていたとみられています。七菜子ちゃんは4月に自宅近くの幼稚園の年少組に入園したばかりでした。
「明るい子だと聞いている。これから楽しい幼稚園生活が待っていたと思うのに。いたたまれない」(同じ園に子供を通わせる女性(38))
「小柄なかわいらしい子で、みんなに『ななちゃん、ななちゃん』と呼ばれ、友達も多かった」(子供が同じ年少という女性)
七菜子ちゃんは幼稚園に入園する前から、幼稚園に併設されたこども園に通っていました。そのために友達も多かったといいます。突然の悲しい知らせに幼稚園の園長先生を始め、保護者らからも戸惑いの声が聞かれました。
「遺族からは連絡があったが、取材には応じられない」(七菜子ちゃんが通っていた東京都葛飾区の幼稚園の園長)
「まさか」「信じられない」「けさ知ったばかり」「何も知りません」「まさかとは思ったが、こんなに身近でびっくりした」(同世代の子どもを持つ母親ら)
加藤七菜子ちゃん(東京都葛飾区)「両親はいまだ行方不明」

加藤七菜子ちゃんは観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が浸水した後、一緒にいた両親とは離れ離れになりたった一人で冷たい海にいました。
「仲良しでしたよ、親子。すごく可愛い女の子で。3人でお出かけの時も『パパー』とか『ママー』とか言いながらすごく仲の良い親子。私と代わってあげたいくらい・・・本当に・・・」(七菜子ちゃん家族を知る人)
とても仲が良かったという加藤さん親子。こんなにも優しそうなお父さんとお母さんはどんなに無念だったことか…。
加藤七菜子ちゃんの父親は今回の北海道旅行の様子をブログに記していました。

ブログ記事によると、加藤さん一家は父親の勤続10年休暇を利用して、北海道旅行に来ていたようです。4月18日、20日、21日と北海道旅行を満喫している様子をブログに書いていた七菜子ちゃんのお父さんですが、最後の投稿の僅か2日後の23日に、親子は観光船の事故に巻き込まれてしまいました。
最後となってしまった21日の投稿には、知床に向かう道で撮影したという鹿の写真が添えられていました。
加藤七菜子ちゃん(東京都葛飾区)「死亡は親の責任」

運営会社「知床遊覧船」の定期安全点検、安全に対する姿勢とかを
まったく調べもせずに子供を乗せて死なせてしまった親に責任はあるのかな
加藤七菜子ちゃんの身元公表のニュースを受けて、匿名掲示板には七菜子ちゃんの死は「親の責任だ」とする声も多く見られました。

親が馬鹿だと子供が可哀相だわ。
旅行に行く時に安全性ぐらいは普通確かめるだろに事故が起きるとか想像力無いんかね。
「親が馬鹿だと子供が可哀想」これはいくらなんでも言い過ぎです。どんな乗り物だって想像もしないような事故が突然起きる可能性はいくらでもあります。

飛行機の登場前点検を機長と一緒にする人?
クルマ乗る時も打鍵点検を毎回してるの?
エレベーター乗る時も、検査済証を必ず見るの?
管理人はこの方の意見に賛同します。「加藤七菜子ちゃんはまだたったの3歳なのだから、船に乗せた親の判断は間違っていた」本当にそうでしょうか…
私の娘も七菜子ちゃんと同じ3歳です。3歳は「これはなに?あれはなに?」と一番好奇心旺盛な時期で、見たもの全てからいろいろなことを吸収して表情や言葉も一段と増えてきます。七菜子ちゃんのご両親は、観光船の旅でヒグマやきれいな景色など、七菜子ちゃんが今まで見た事もないようなものを沢山見せてあげたい、感動してほしい、楽しんでほしい、本当にただそういう思いでいただけだと思います。娘を愛している本当に素敵なご両親です。
舟が沈没することを前提に船に乗る人がどこにいるでしょうか。それでは普段車も乗れないし歩道を歩くこともできませんよね。
七菜子ちゃんが亡くなってしまったのはご両親の責任では1ミリもありません。遊覧船の運航会社の責任です。間違えないでください。
加藤七菜子ちゃん(東京都葛飾区)「祖父母が身元確認」

加藤七菜子ちゃんの身元確認のため現地を訪れたのは七菜子ちゃんの祖父母でした。斜里町によりますと、祖父母が25日午後にご遺体と対面し、本人と確認したということです。
祖父母は小さな棺に眠る七菜子ちゃんの名前を何度も呼び、冷たくなった顔をなでながら声を上げて泣いていたといいます。
「11人のうちのお一人、加藤七菜子ちゃん、3歳。おじいちゃんとおばあちゃんが“見つかってよかった”という喜びと同時に、そのご両親が、息子さんたちがまだ見つかっていない。早く見つけて一緒に連れて帰りたい、今もそんな辛い思いでいらっしゃる。聞けば、実家の方にもどんどん報道の方がいらっしゃっているということだった。加藤さん曰く、全員が揃ったら、その暁には皆さんにしっかりお話をさせてもらう、だから今はまだそっとしておいてほしい、そんなことをお話をされていた」(斜里町・馬場町長)
こんなにも小さい子が大きな荒れた冷たい海で、お母さんもお父さんも見えなくなって、一人ぼっちで、どれだけ寒くて、怖くて、苦しかっただろうと思うと、胸が張り裂けそうです…。本当につらい…。
加藤七菜子ちゃん(東京都葛飾区)「リュックサックが見つかる」
「救命胴衣が、同じような場所で見つかっている。あと、小型のリュックが見つかって、その中に絵本であるとかお菓子が詰まってるようなリュックが見つかっている」(第一管区海上保安本部 横内伸明次長)
岬の先端では加藤七菜子ちゃんのものとみられるリュックサックが見つかりました。自分のリュックに大好きな絵本やお菓子を沢山詰めて、七菜子ちゃんは大好きなお父さんお母さんと旅行を楽しんでいたのでしょうね…。本当に無念です…。

現地には献花台が設置され時折、地元の人たちが訪れ手を合わせていました。花束の中にひとつ、ぬいぐるみと手紙が入った袋があり、手紙には「早くパパ、ママが見つかりますように」と書かれていました。25日、身元が確認された加藤七菜子(かとう・ななこ)ちやん3歳への手紙でしょうか。
「とても胸が苦しいです。小さいお子さんもいたということだし、すごく怖い思いをされたのかなと思って、いたたまれなくなって、お花をあげに来ました」(手紙を供えた町民)

25日に身元が発表された加藤七菜子ちゃんの伯父が27日に東京都内で涙ながらに取材に応じました。七菜子ちゃんと最後に会ったのは、生後半年の頃でした。その後はコロナの為面会を控えていたといいます。
「かわいらしい赤ちゃんで、その後も元気に育っていると聞いていた。この春に幼稚園児となり、コロナも落ち着いてきたので、会えるのを楽しみにしていたのに」「あんなに幼くして命を落とすなんて、残念という言葉以外にない」「全員がまずは見つかってほしい」(七菜子ちゃんの伯父)
未来ある子供の命がこうした不条理な形で奪われてしまうのは本当に残念なことです。絶対に、起きてはならないことです。加藤七菜子ちゃん、お父さんやお母さんのこと大好きだったよね。もっとたくさん一緒にいたかったよね。もっと幼稚園でお友達とたくさん遊びたかったよね。優しいおじいちゃんやおばあちゃん、伯父さんとも…。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
追記:加藤七菜子ちゃん(東京都葛飾区)「父親の加藤直幹さん身元公表」
1管は30日、亡くなった2人の身元を新たに発表した。2人は、東京都葛飾区の加藤直幹(なおき)さん(35)、東京都北区の竹川有哉さん(33)。
―讀賣新聞
28日までに観光船「KAZUⅠ(カズワン)」に乗っていた26人の内14人が発見されていましたが、30日に加藤七菜子ちゃんの父親・加藤直幹(なおき)さんの身元が公表されました。
※加藤直幹さんのブログより
5月1日現在、七菜子ちゃんの母親はまだ見つかっていません。
追記:加藤七菜子ちゃん(東京都葛飾区)「見つけたのは『海王丸』」
オホーツク管内斜里町の知床半島沖で小型観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、亡くなった加藤七菜子ちゃん(3)=東京都葛飾区=を見つけたのは捜索に加わっていた道の漁業取締船「海王丸」だった。
※北海道の漁業取締舟「海王丸」
4月24日午後8時50分ごろ、知床岬の東側で海王丸の乗組員が海面にうつぶせで浮かぶ人の姿を発見しました。海王丸は救助用の船ではないため、第1管区海上保安本部(小樽)にすぐに連絡したといいます。
強風が吹き白波が立つ中、海王丸の乗組員は1管本部の巡視船が到着するまでの2時間半にわたり、七菜子ちゃんを見守り続けました。
「船の目の前にぱっと現れ、彼女の方から見つけてと来たような気がしてならない」
「冷たい海に浮かんでいる彼女を見守るしかなかったことは非常に悲しいことでした。ご冥福をお祈りし、お悔やみを申し上げます」(総勢16人の海王丸乗組員)
七菜子ちゃん、「私を見つけて!」って、たった一人でその場所で頑張っていたんだね…。海王丸の乗組員さんたちのお気持ちを思うと本当に涙が止まりません…